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parmesan higashi-Omiya

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2005年 05月 12日

九州独立

 本なんて読むのは久しぶりなんですが。村上龍の「半島を出よ」、面白いです。
 どんな話かというと…北朝鮮のコマンド9人が開幕戦の福岡ドームを武力占拠し、その2時間後に複葉輸送機で484人の北朝鮮特殊部隊が来襲、福岡市中心部を制圧する。彼らは北朝鮮の「反乱軍」を名乗り、日本は九州を封鎖する…って感じ、まさに九州独立。
 上下巻合わせて3700円はちょい高いですけどね。シュミレーションとして興味深いし、人もよく描けてて一気に読めます。登場人物がたくさんいてびびったんですけど、ハッタリでした。。。

 龍の小説はたまに読んでます。お恥ずかしい話ですが、彼の「すべての男は消耗品である」を手本にしてた時期もあったりしましたが・・・。でも龍の小説なら何でも良い訳でもなく、恋愛小説はダメなんですよ。「愛と幻想のファシズム」とか「5分後の世界」、「ヒュウガ・ウイルス」あたりを好む自分としては、この「半島を出よ」はたまらんものがありますよ。
 村上龍の小説って、読んでると独善的な匂いがふっと漂ってちょっと眉間に皺を寄せてしまう事もありますが、総体的には好感持ってます。何かこう、人のネガティブな部分を、前向きな生きる為の意志に変換してくれる要素を持ってる感じがする。そんな意味では、今の自分には絶妙なタイミングで出版してくれて有難いんですが。
 オマケに舞台が福岡なんですよね。いきなり表紙が姪の浜の航空写真ですからねぇ。自分は福岡に行くと姪の浜とか大濠公園とかよく行くんですが、そういう場所が小説の中に出てくると、なんかこう思わずにやにやしてしまいます。アビスパの練習場がある雁の巣まで出てくるし。。。福岡好きにはますますたまらんものがあります。

 ちなみに、大宮公園が小説に出て来たのを読んだことありますよ。森鴎外の「青年」の中に、大宮公園と氷川神社がちょっとだけ出てくるんですよこれが。

九州独立_b0010964_1485720.jpg

by f.c.barg | 2005-05-12 02:36 | みたよきいたよ


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