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parmesan higashi-Omiya

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2005年 06月 12日

突き抜けた

【大宮3-0神戸】

 目の前の敵と、見えない敵。その両方に勝ったのはとても喜ばしい。けど、その喜びよりも、自分は痺れるくらいたまらないものを味わえた。その事が嬉しい。


 できるだけ点を取り、失点せずに、勝点3を得る。こんなにはっきりとした目標を持って挑む戦いは、大宮では初めてだ。ただ勝てればいいって訳じゃない試合。選手達はみんな分かってるはずだけど、実際の試合ではちゃんと考えてる通りに動けるのか?気持ちが空回りしちゃったり、敵がウルトラハードな意地を見せちゃったりしないか?大宮が勝っても他会場の結果により予選敗退しちゃうんじゃないか?・・・いろんなシナリオが頭の中をぐるぐるまわる。試合開始前、僕は明らかに緊張しちゃってた。

 聡のゴールで、緊張が解れる。久永のゴールで、喜びを味わう。そしてハーフタイム、新潟が浦和に3対0で勝っているという情報で、試合開始前以上の緊張が僕を襲う。新潟スタジアムは、何かが起こる可能性を持った場所だ。
 もっと戦うしかない、戦う相手は目の前の敵だけじゃない、そう自分に言い聞かせて臨む後半。

 たっぷり湿気を含んだ重たい空気が体にまとわり付いて汗が止まらなくて、流れた汗が目に入ってくる。大宮は、僕らを煽るように攻め立てる。後半が始まってから片岡のゴールが決まるまでの間、僕には変な脳内ホルモンが分泌されてたみたいだ。何だかわからないけど、今こうして戦っている状況がもの凄く気持ち良かった。
 神戸には悪いが、その時の僕には神戸は敵に思えなくなってたし、だからといって新潟や浦和の具体的なイメージも全然湧かなかった。見えないところで戦ってる連中のことなんてどうでも良かった。その時の僕は、頭の中に住んでる何だか得体の知れない連中と戦ってたのかも知れない。
 ま、その時はものすごく興奮してたけど、今思い返すとそんなのは僕の大いなる勘違いか偉大なる思い込みだ。でも、あの時の興奮は痺れるくらいたまらなかった。それは本当のことだ。

 片岡のゴール、素晴らしい。片岡はこれからもっといい選手になれると思う。あのゴールがそのきっかけの一つになればいいねって、そう思う。
 その片岡には悪いが、彼のゴールが決まっても全然喜べなかった。やっと3点目が入ったと安堵したが、すぐに思ったのは「もっと点取ってくれ、もっとゴール欲しい、せめてもう1点決めてくれ」ってこと。4点目が決まれば道が開けると、そう自分には見えた。
 その先は、試合終了まできつかった。体は重いし、足は鈍い披露を感じてる。いくら高く飛びたくても体が言うことを聞いてくれない。もう1点欲しかったけど、体は「早く終わってくれ」と言っていた。そんな中途半端なまま、試合は終わった。
 汗まみれでくたくたに疲れた体には、後半開始から3点目が決まる間に味わった痺れ
の余韻がまだ残ってた。くたびれてても、それはなかなかいい気分だった。


 予選は終わり、8月に決勝トーナメントに入る。目標は、1試合1試合をしっかり戦い、一つでも上へ行くこと。つまりは「国立に行け」ってことだね。

by f.c.barg | 2005-06-12 20:56 | 大宮アルディージャ


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